ポップ2017

アニメやロマンノワール、映画などについてまとめていきます。

2012年テレビアニメ OP&ED映像ベストテン

ここでは「映像として良かったもの」を取り上げます。リッチな動きが目を楽しませてくれるもの、原画レベルの絵として魅力のあるもの、構成力の高いもの、コンセプトとしてのインパクトがあるもの、などを挙げています。また、「2012年テレビアニメ アニソンベストテン」と被らないよう心がけました。

 

映像の良さを含め、以下の2点を重視しました。

 

1.本編との関連性

OPおよびEDには本編の内容が集約されています。1分半で「何を目指した作品なのか」まとめた映像であるというのが基本的な考えです。作品の理想化された世界を手際良く表現しているものを高く評価しました。

 

2.楽曲とのシンクロ

タイミングも大切ですが、今のアニメはだいたい巧い。楽曲の持ち味を引き出しているもの、楽曲の緩急や展開に合わせて画面をコントロールしているものを高く評価しました。そのせいか、アップテンポの楽曲を使用したものが多くなりました。

 

「ベストテン」とはしてますが、順位はつけませんでした。「緩やかな評価順」と見なしてください。良いものの10選ですね。

 

『ハイスクールD×D』ED

動画検査:斉藤裕之 色指定検査:植木義則 コンポジット:ちゃっぴい

(クレジットなし参加:鈴木典光

【特色】

トランプをモチーフにして、セクシーなダンスを踊るメインキャラ。本編が「明るいえっち」を目指していることを伝えています。全体の構成が楽曲の展開にマッチしてます。Bメロ終わりからサビへと「止め絵でカメラがパン→女性がカメラに迫る→キャラのダンス」と続くのは見事。絶大なインパクトです。

【見どころ】

-0:18~0:38 メインキャラのダンス。シンメトリー構成。

-0:48~0:49 女性がカメラに迫りつつ、指で誘う。

-0:53~1:03 メインキャラ4人のボールダンス。

 

黒子のバスケ』OP1

絵コンテ・演出・作画:中澤一登 作画監督:菊池洋子 動画検査:鈴木明日香

色指定:鈴木麻希子 撮影:亀井幹太 金子秀一

【特色】

骨格のしっかりした人物の造形。ボールをとらえる指先にまで力がこもっている感覚が伝わってきます。この1分半の中で、主人公の黒子テツヤの人物像、バスケットボールという競技での黒子の役割、また、仲間やライバルたちとの関係性を巧みに表現しています。

【見どころ】

-0:06~0:20 黒子テツヤの眼の動き。これだけで彼のバスケ観を表現。

-1:02~1:21 視点を選手→ボールへと向けさせ、そのボールを黒子が絶妙に背面パス→火神がダンクシュート。

 

『キルミーベイベー』OP

絵コンテ・演出:山川吉樹 作画監督:長谷川眞也

【特色】

ネタと遊びに満ちたOP。ローテクなモンドミュージックの生む独特なテンションに、UFO・宇宙人を絡めた映像を被せることで、不思議な世界を造りだしています。全体のスピード感、メイン3人のキャラクターを巧みに紹介しているところにも注目です。

【見どころ】

- 0:00~0:03 やすなとソーニャが手をつなぎ顔を合わせて、画面に向かってくる。

-0:28~0:37 身構える→触手を駆け上がるソーニャ。

-0:51~0:55 ボケるやすな→殴るソーニャ。ついでに後ろの宇宙人もぶっとばす。

 

ジョジョの奇妙な冒険』OP1

アニメーション:神風動画 ディレクター:水崎淳平 演出:吉邉尚希 永田奏

デザインワーク:鈴木理恵 プロデューサー:佐々木貫之

【特色】

アングルの取り方、カメラワークに観るべきものがあります。引き込み、回り込み、空を向く。幻惑を誘う魅力にあふれています。力強く体躯を書き込み、楽曲の逞しさと相まって原作に対するリスペクトを感じさせます。この作品が原作ファンの期待を裏切らないであろうことを予感させます。

【見どころ】

-0:00~0:02 原作のコマが動き出す。ジョースターにフォーカス。

-0:10~0:21 カメラが左右に振れ、ジョースターとディオを紹介。

-0:38~0:39 天を向くカメラ。ジョースターが力強く指を突き上げる。

 

 『這いよれ!ニャル子さん』OP

絵コンテ・演出・作画監督:滝山真哲

【特色】

構成力に優れた映像です。この1分半で、「主人公の平穏な日常が賑やかなキャラクターたちに侵食される」という作品の内容を要約しています。ヒロイン主導型の作品であることも明示されています。ノリのいい楽曲の展開と映像がリンクしている。緩急のつけ方が見事です。

【見どころ】

-0:29~0:30 風呂に入るシャンタッ君。絶対役に立たない奴。

-0:44~0:54 歩くニャル子。ひざ裏から入るところが絶妙。魅力あふれるヒロイン。

-1:08~1:09 ニャル子の表情。彼女の本分がここにあることを示す。

-1:14~1:17 闘うニャル子。切れのある動き。

-1:24~1:27 ニャル子が左→右に走り、上から落ちてくる。

 

氷菓』ED2

絵コンテ・演出:武本康弘 作画監督:西屋太志

【特色】

コンセプトに優れ、スタイリッシュで可愛い映像です。本編が日常ミステリで、こちらは英国風のミステリ。女性と男性の役割を逆転させて演劇風にしているのが楽しい。ルーペをモチーフに使う遊び心。ストーリー性があり、1分半のスピンオフを観るような楽しさがあります。

【見どころ】

-0:13~0:28 歩き方がコミカルで可愛い。

-0:50~0:54 まんまと逃げる二人。「してやったり」の表情。

ー0:55~1:06 楽曲の展開にマッチ。

 

織田信奈の野望』OP

絵コンテ:熊澤祐嗣 薮田修平 演出:熊澤祐嗣 薮田修平 雪村愛

作画監督:吉川真一 宮前真一 総作画監督:高品有桂

【特色】

 戦国ものらしいスピード感に満ちたリッチな映像です。とにかく動きがいい。ひとり一人の人物像・人間関係も正しく理解できる。サビの「合戦→走る相良→砂煙からの世界地図→地球儀→空を翔る鷲→主要キャラ勢ぞろい」が素晴らしい。

【見どころ】

-0:04~0:05 竹槍を縦割りする信奈→目のアップ→タイトル。

ー0:20~0:22 凛々しい信奈。

-1:07~1:10 お札を持った十兵衛が回転→後ろに倒れこむ。(鳥肌が立つほど感動しました)

 

 『ゆるゆり♪♪』ED

絵コンテ・演出:大隈孝晴 作画監督:松尾祐輔

【特色】

美しいレイアウトとポップな色彩が楽しい映像です。ハッピーな日常がどこまでも続いていくような永遠性を感じさせます。動きは多くありませんが、画面持ちする絵によって見栄えの良いものになっています。帰宅中の様子を描き、夕焼けに目を見張る4人で終わる。曲調とマッチした良いEDだと思います。

【見どころ】

-0:00~0:03 部活を終えて帰宅することを示す。

-0:39~0:43 4人の性格と人間関係。

-1:05~1:12 京子のムチャぶりに付き合う。因果応報の京子。

-1:14~1:21 夕焼けに見とれる4人。いい絵です。

 

中二病でも恋がしたい!』OP

絵コンテ・演出:石原立也 作画監督:池田和美

【特色】

すべての絵、動きが丁寧に描かれています。完成度が高い。左右にチカチカ画面が振れるのが、「眼帯をしている人=ヒロインがまばたきして見た世界」を表していて、ヒロインと視聴者を同化させています。一瞬で終わらせるのがもったいないくらい良く描けている絵が次々と現れます。

【見どころ】

-0:00~0:02 本編に出てくる「不可視境界線」。

-0:25~0:47 キャラ紹介で画面を左右に振る。六花が見ている世界。

-0:58~1:00 指くるくる。動きが可愛い。ちなみにこれは実際にはできません。

-1:00~1:01 左が朝、右が夕方。

-1:11~1:14 左が海岸、右が学校。いずれこの4人が部活で一緒になり、合宿することを予感させる。

-1:26~1:28 踊る六花。動きが可愛い。

 

 

 『妖僕×SS』ED(第5話・第10話)

絵コンテ・演出・作画監督・作画:板垣伸

【特色】

馬鹿馬鹿しいもの、不真面目なもの、不謹慎なものを真面目にやるというのは、ときに大変なパワーを生みます。アニメの醍醐味ですね。そういう意味で、これは2012年の映像として記憶に留めておきたいと思います。本編でもネタ的なキャラとして登場する青鬼院蜻蛉(しょうきいん かげろう)をフューチャーしたED。サビ部分の映像が生む快楽には抗えませんでした。

【見どころ】

-0:44~1:20 蜻蛉のオーバーアクション。これだけのために「映像ベストテン」に選びました。